デレマスが好きで仕方ない

(とりあえず)デレマスアニメの感想を書き連ねるためのブログ Twitter : gsnfizu

17話の感想① ‐4人の絆‐

17話見ました。

聖母みりあ回でしたね

f:id:gsnfizu:20150808181153j:plain

 

というのは半分くらい冗談で、凸レーションと美嘉姉の4人がお互いを支え合う、心温まる本当に素晴らしい回でした。

ひょっとしたら今までで一番好きな回だったかもしれません。

色々あって前回よりもかなり感傷的になっていますが、そこらへんご了承ください。

---

 

さて今回の17話、楓さんとNG、菜々さんとアスタリスクに続き、美嘉姉と凸レーションの回でしたね。

言いたいことがたくさんあるので、今回は小節にわけて書いてみます。

 

 

1. 17話で描かれていたことの概観

美城常務の改革の煽りを受けて方針転換を迫られる美嘉姉。

f:id:gsnfizu:20150808211123j:plain

 

舞踏会を成功させるため、武内Pが準備してくれた番組を精一杯頑張ろうと決意するも思うようにいかない莉嘉、みりあ、きらりの3人。

f:id:gsnfizu:20150808211151j:plain

 

「アイドルという職業と一人の個性を持つ自分という存在の両立」について悩むみんなが、とても印象的でしたね。ある意味で、少女から大人への転換点の一つとしても描かれていたような気がします。

 

例えば美嘉姉、

ギャルから大人の女性への方針転換について、「自分らしさにこだわること」と「部署への弊害や解雇される可能性」の間で悩んでいたと思います。

美嘉姉ならばカリスマを発揮して突っぱねてくれそうですが、アバンの中で「後輩である奈緒と加蓮のCDデビュー延期」の意味を知ることでそうもいかなくなります。

f:id:gsnfizu:20150808211332j:plain

「自分が下手なことをしたら、デビューできない子だって出てくるかもしれない」

 

間接的に人質を取られたようなものでしょう、不安な表情や佳村はるかさんの演技からもそれがリアルに表現されていました。

何度も自問自答していたように、

「しょうが…ないじゃん、アイドルは遊びじゃないんだから、わがままなんて、言ってらんない…」

今まで自分を表現できる最高の舞台だったアイドル、けれどここにきて職業であるアイドルに気付いて、自己表現と社会人としての立場(自分だけの問題ではないということ)のどちらが優先されるべきかが分からなくなり始めます。どちらも両立できていればそれが理想的ですが、「いざ両立できない状況になったとき、自分はどちらを優先するか?」という難問を突き付けられたわけです。

尤も、ここにくるまでに数多くの修羅場を乗り越えてきたであろう美嘉姉、17話中では「ギャルとしての自分が本当は一番大事」という思いが一貫していたのは、城ヶ崎美嘉としての芯の強さが現れていて良かったと思います。

 

一方で、妹である莉嘉も姉に負けず劣らず強い芯を持った女の子です。

ですがまだ12歳、アイドルにもなったばかりで、社会の中での生き方を理解するには、まだ多くの経験や長い時間が必要です。

みりあちゃんも11歳、しかも最近お姉さんになったばかりで、親の愛情について疑問を抱き始める複雑な時期です。(兄弟・姉妹あるある)

それから17話の中ではあまりスポットが当たっていなかったように見えますが、きらりもとても悩んでいたと思います。身長が高くても17歳の女の子、ユニットの中でのお姉さんとしての自分や、新番組(それもとても重要な)の司会役という重役としてのプレッシャー、誰かを励ますことの難しさを今までの様々な経験から知っているからこそ、思うようにできないジレンマ。

 

そんな悩みを抱えた4人と仲間である少女達が、17話の中で一つの答えを見つけだす。

背景、声優さんの演技、BGM、一つ一つの演出、特にセリフ、言葉の選び方が本当に丁寧で、観終わったあとに自分個人の問題についても色々と考えさせられました。

 

 

2. お姉ちゃんという立場、わがままを言えないアイドルという職業

今回特にすごいと思ったことの一つが、配役と悩みの内容のバランスのうまさです。

悩みの内容は大きくわけると「姉の立場」と「アイドルの立場」だったことになりますが、これをメインキャラ4人に対して少し具体的に書いてみます。

 

美嘉:莉嘉の姉(彼女の理想像)として示すべき模範、先輩・カリスマアイドルとしての責任

莉嘉:アイドルとしてプロジェクトの先陣をきる責任

みりあ:初めてお姉ちゃんになることへの戸惑い

きらり:ユニット内でお姉さん的な存在である自分、大事なテレビ番組で司会を務めるプレッシャー

 

莉嘉の場合は姉の立場、みりあの場合はアイドルの立場については悩みの演出が薄かったように思えるので今回は割愛しましたが、おおまかにはこんな感じだったと思います。

17歳(年上組)の2人の姉とアイドルとしての2重の悩み

11歳と12歳(年下組)の2人で合わせて、それぞれ姉とアイドルとしての悩み

キャラクターとしての相互関係を生かすだけでなく、年齢に合わせて悩みの量が異なるようにうまく演出が決められているように思いました。まさに適材適所。

(もちろん全員が平等に悩んでいて、そこに真剣さの差や差別はなかったと思います。あくまでも表現のリアルさとして年齢と悩みの量が比例していたように見えるという話)

 

このようなバランスの良い設定だけでもすごいのですが、悩みが解決されていく過程も本当に素晴らしかったと思います!

というのは、4人とも絶妙にお互いの悩みを共有し、お互いに相手の悩みへのヒントとなって最終的に全員がこれを解決するからです。

 

解決までのお互いの影響についてまとめてみます。

 

美嘉→莉嘉:アイドルとしてわがままばかり言っていられないことを教える

莉嘉→美嘉:自分なりのやり方で、自分もアイドルも両立することを教える

f:id:gsnfizu:20150808211938j:plain

f:id:gsnfizu:20150808211949j:plain

 

美嘉→みりあ:自分も姉として苦労したと共感し、不安を和らげる

みりあ→美嘉:立場上誰にも相談できない美嘉の気持ちを知り、「いいんだよ」と励ます

f:id:gsnfizu:20150808212106j:plain

f:id:gsnfizu:20150808181153j:plain

 

きらり(+杏)→莉嘉:不安げな莉嘉を見て、仲間として、姉的な立場として、励まし会を開き、自分なりのやり方で、というヒントを教える

莉嘉→きらり:司会としての不安やぎこちない励まし方への答えとして自分なりのやり方を示してくれた莉嘉を見て、自分が力になれたことを実感する

f:id:gsnfizu:20150808212852j:plain

f:id:gsnfizu:20150808212910j:plain

 

矢印でお互いの影響を書くと

みりあ←→美嘉←→莉嘉←→きらり

まるで絆を示すように1本に繋がりましたね。

f:id:gsnfizu:20150808164043j:plain

(実際にはみりあ←→きらり、莉嘉←→みりあも番組を通じてお互いに励まされているささやかな演出がありましたね、ただ美嘉←→きらりは今回は具体的には描かれていないように思いました)

 

今までの話でも描かれていましたが、こういったアイドル同士の仲の良さ、絆の強さが感じられるストーリー構成は本当に良く練られていると思いました。

励まし方がぎこちないきらりが杏の助けもあって莉嘉を励ますことができた部分で、改めてあんきらの絆の強さを感じられたのも良かったですね。

f:id:gsnfizu:20150808213828j:plain

それから、結果的に年下組が先に自分なりのやり方に気付いて、それが年上組の励みになったという部分では、歳の差関係なくお互いに高め合える関係ということが示されていたように思います。

 

 

 

さて、他にもたくさん17話について書きたいことがあるのですが、2節だけでもずいぶん長くなってしまったので、ここで一旦区切って記事を分割します

 

次の記事では

・美城常務はなぜ急な改革案を推し進めるのか

・随所に光る演出の細かさ

・その他小ネタについて思うこと

あたりを書こうと思います。